『サマータイム』(時には母のない子のように)寺山修司少女詩集

寺山修司*詩

☆角川文庫

貝殻追放でいなくなった人はどこにいくんでしょうか。この街以外であればどこでもよいのでしょうか。

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君の顔も仕草も言葉も声もすべてが思い出せなかったらこんなに苦しくないだろう
どんなに高い薬も効き目などなく
特効薬は売っていない

君が見ているのが僕じゃないから

僕の細胞に染み込んだ君を取り除かないときっと僕は狂っていくのです
静かに壊れていくのです
(君のこと・10/07/17・hiroc8)