かにむかし

わらしべ長者―日本の民話二十二編 (岩波の愛蔵版)

わらしべ長者―日本の民話二十二編 (岩波の愛蔵版)

『かにむかし』
わらしべ長者-日本の民話二十二編-
木下順二
☆赤羽末吉画
岩波書店

●いわゆるさるかに合戦などという名前でもでているお話の原話です。
かにが親を殺されて、仇うちにさるを殺すというものでしたが殺してしまうところをこらしめる程度に話がかえられてしまっているものが多いがこれは違う。
民話は残酷な部分もあるけれどなぜそうするかというストーリーを考えた時、殺されたから殺すぐらいの敵討ちをするという筋が通らない話はこどもたちの心も大人の心も打たない。心を震わせるような話じゃないと人を感動させたりはできないし、ましてや心に残らないだろう。

毎日、元気で働けることは奇跡なのだなと実感する。生きているとはなんて不思議ですばらしいのだろう。と思える光景を見た。生きるとは戦いでもあるが…?